人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「ケチは気前のよさ以上に倹約の敵である」

「ケチは気前のよさ以上に倹約の敵である」

ケチと倹約家の違い。ひと言でいえば、ケチは愚かで、倹約家は賢い。なぜかと言うと、倹約家は自分が望んだ結果を手に入れられるが、ケチはしばしば反対の結果を招くからである。

一見するとケチと倹約家は区別がつきづらい。だが、ちょっと注意深く観察すれば、すぐに見分けられる。
「ケチは気前のよさ以上に倹約の敵である」_c0190486_11483094.png

ケチは真夏など、家にエアコンがあるのに使わないで、他人の家に長いして迷惑がられたり、トイレットペーパーの使用に制限を加えたりして、他人や家族をしばしば不快にさせる。生活を楽しむ心の余裕に欠けている。

ケチは自分のフトコロからお金が出るのを嫌がる。自分のフトコロが直接痛まないパーティーとか設定の席などでガツガツ飲み食いする。ケチはケチゆえに必要なものすら買わない。

倹約家は、無駄遣いはしないが、必要なものは自分のお金で買う。高額なものでもあっさり買う。しっかり研究して少しでもよいものを買おうとする。

このように、ケチと倹約家は似て非なるものである。
「ケチは気前のよさ以上に倹約の敵である」
(ラ・ロシュフコー)
「みっともないお金の使い方」川北義則(PHP新書)より
「ケチは気前のよさ以上に倹約の敵である」_c0190486_11382160.jpg

帯に書かれていていた言葉「ケチと倹約はぜんぜん違う」に惹かれてこの本を衝動買いした。私も「ケチと節約は違う」と親から言い聞かされていて、概ね同じ意図のことが書かれていたけれど、ちょっと異なるところがあった。

「愚か」「卑しい」というところは一緒だが、親が言わんとしていたところは
「人の為に」というのがポイント。072.gif

自分の為にお金を使うが、人の為に出し惜しみして不快にさせるのが「ケチ」005.gif

自分一人でひと駅くらいなら歩いて「節約」するけれど、相乗りしたタクシー代は同乗者に気を遣わせず、気持ちよく払う。それが大人の節約家ではないだろうか。そんな風な大人になりたい。

ふだん、歩き疲れたらすぐに一人でタクシーに乗る人が後輩と同乗したときワリカンにする、なんていう人がいたら目を疑いたくなる。それなら、普段のタクシー代を倹約しろよ、と言いたくなる。

一時的な支払いをケチったり、自分だけ得しようと「がめつく」いって、結局長い目で見て「信頼」というもっとも大きい財産を失っている人は少なくない。