西陣も素敵なところ③ 鶴屋吉信の店員さん、本家玉壽軒さん

茶寮に行き、鶴屋吉信の店員さんには本当に感心しました。005.gif
若い店員さんも、奥床しくてほっこりした気持ちになったのですが、一番すごいなーと思ったのが、

その若い店員さんがお客さんからから次々飛んでくる質問にしっかり答えていたことです。

最初の質問が、「亥の子餅」についての質問。
なぜ「亥の子」なのか。11月に食べるお菓子なのはなぜか。

私も知りたくて盗み聞き(?)していました。
11月はお茶の世界では「風炉」から「炉」になり「炉開き」を行います。

そのとき、火事にならないようにという願いを込め「火をおさめる」といういわれがある「亥の子」を頂く・・・。

“亥の月亥の日亥の刻にお餅を食べれば病気をしない”とは古代中国の言い伝えによるものという説

また、新穀に対する感謝の気持ちで餅を頂く・・


そのようなことをスラスラと言っていました。

そして、さらにそのお客さんは「善哉とおしるこ」の違いを聞いていました。
それについても「色々な説はありますが・・」と前もって置きながらも、彼女はすらすらと答えていました。

説明は面倒なので(?)、拾ってきた図をのせておきます。012.gif
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極め付きの質問は「いやーー関西には他にも二文字で汁のないぜんざいがあったはずだ」とお客さん。

店員さんが初めて困った顔をしました。「うーん二文字ですか?うーんちょっとわからないですね」

そこで通りがかったベテランの店員さんが助太刀。

「それは“亀山”でないかしら?」

お客さん「そうそう、それ」
「亀山、あーそうか!」

その若い店員さんも分かっていたみたいですが、「二文字」というのが「漢字二文字」とは思わなかったみたいで、「亀山」が出てこなかったみたいです。

「亀山」は京都の山地、丹波の亀山からきているようで、小豆じたいを「亀山」ということもあるそうで。
汁がなくてほぼ小豆の善哉(つまり、関東でいう善哉)を「亀山」というそうです。

「残念ながら当店では置いていませんが、確かわたくしが聖護院八つ橋さんの茶寮に行ったときに頂いたことがあるような気がします」

「聖護院八つ橋?それどこにあるの?京都?」

知らんのかいなーーーとツッコミをいれたくなったのが私。
そんだけマニアックな質問しておきながら、有名な聖護院八つ橋を知らんとは・・。

とにもかくにも、職業意識がともなっていて(上から目線すみません)若いのに知識豊富な店員さんには感心しました。

さて、亥の子餅が欲しくなったなぁ・・・・・・・と一階の店舗に行ったのですが、ここでふと別のお菓子屋さんのことが思い浮かびました。

鶴屋吉信さんのお菓子は既に頂いたし・・・、近くの「本家玉壽軒」さんで買ってみよう・・と。

本家玉壽軒さんは、鶴屋吉信さんから今出川通りを西に行き、大宮通りの手前にお店があります。
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鶴屋吉信さんとえらい違う・・と思ったのが店構え・・。
いかにも古くて、ちょっと入りづらい。
鶴屋吉信さんと違って近代的な感じがなく、いかにも昔からの店舗。何か買わないと出られない雰囲気・・。(失礼)

「亥の子餅はありますか?」と聞くと、
「申し訳ございません、ご注文があればお作りしますが置いておりません」とご主人。

がーーーん。

そこで別の上生菓子を頂くことにしました。

お店の中には「龍安寺御用達」「大徳寺御用達」「妙心寺御用達」
他にもたくさん・・名だたるお寺の「御用達」が木の大きな札でかざられていました。

「二条城のお茶会で玉壽軒さんのお菓子を頂いてとても美味しかったので。それにしても色々なお寺の御用達をされているんですね」
というと、店番をされている80は超えておられそうなおばあさんがみるみる笑顔になりました。

鶴屋吉信さんとはまた違った良さがありました。

▼ 目にも美しい 本家玉壽軒さんの上生菓子です。
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