「永遠の0(ゼロ)」百田尚樹(講談社文庫)

空前の大ヒット作、読みました。
「色彩を持たない・・」に続き、「ベストセラーだから読んでみる」という体で書店にベストセラーコーナーに積まれているのを買った感じです。
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それにしても、作者の百田尚樹さんは「情熱大陸」にも出ていたり、「今でしょ」の林先生ばりに「旬の人」になっていますね。

旬、というと季節が過ぎると減速していくみたいな表現ですが、おそらく今後も売れ続けるだろうな、という感じがします。

Amazonでもレビュー数と評価の高さがハンパないです。某村上氏と違って☆1の人なんてほとんどいない。これもすごいことです。

ですが、そんな中で私がこんなことを言うと袋叩きにされそうですが、
「私は」あまり好きな作品ではありませんでした。

情熱大陸でも文章を簡潔にするために「センテンスは短め」「躍動感のある描写を心がけている」とのことでしたが、まるで「映画化」を最初から目論んでいたかのような展開と、
「涙が止まらなかった」という表現箇所の多さに「狙ってるなー」と素直でない私は思ってしまって今一つ世界に溶け込めず。

特攻隊の話なので、少し「右」寄りの本かな、と思っていたら、そんなこともなく。
「右傾化」と言われている人が言うような「愛国心」を押し売りするわけでもなく、特攻隊の人が「お国」のためでなく、愛する家族のために死すること、そして生きて帰ってくると誓った人の思いなどを現代と当時を交錯させながらストーリーが展開していきます。

侵略戦争の是非などセンシティブな問題に触れることなく、うまいこと戦争と死と家族というテーマを取り扱っています。

愛する人のために死を覚悟できるか、という平成の時代ではあえて考えることがない重いテーマについて考えさせられます。

あとは、義理人情が薄れ、「自分さえよければいい」という「自己」がものすごく小さくなっている現代人への問題提起。

映画を見たらまた見方もちがったでしょうから、映画を見る前に原作を読めてよかったなーと思います。

薄っぺらなレビューですみません。
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by hito2653 | 2013-06-23 16:38 | 読書