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すぐに白黒つけたがる人(--)

本日は、本の引用の長文ブログを連発しています。
昨日は東京からきた親友と、昼間からしっぽりと飲んでおりましたが(爆)、本日は色々読んだ本を記憶と記録に残すための作業と思索の時間

もう少しおつきあい頂けたらと思います。

さて、苫米地本、香山本は、読みやすく、自分や回りが思っていること(思ってそうなこと)を整理できる、良書。

特に「すぐに白黒つけない」というフレーズは、すっと入ってきました。

「断罪」という言葉も出てきましたが、最近、なんでもすぐに「良い」「悪い」を決めつけて白黒つけて断罪する人が多すぎると思います。002.gif

あいつは悪だ、とか、くだらない人生だ、とか。でも私はあえてスピリチュアル的なことを言うと、人を裁けるのは神仏のみであって、人間に分かるはずがない、と思っています。

私は基本的に死刑制度について反対なのですが、もしその人が冤罪だったらどうするんでしょうか。前に週刊誌で死刑受刑者の肉筆の手記が公開されていましたが、死刑制度についてのアンケートには「私のような無実の者もいるので反対です」と書かれていました。

もちろん被害者感情は無視できないのですが、よく死刑制度についてネット掲示板などの書き込みに「犯罪者はみんな死刑にすればいい」と書かれていることがあります。これも香山リカの「タトゥーを消したがる女たちへの手厳しいコメント」に通じるところがあるのではないでしょうか。

私自身も以前、「すぐに白黒つけたがる人」に苦しめられたことがありました。
その人も、「就職しても実家を出ない人は人間的にダメ」「公的機関に勤める人は向上心がなく、成長しない」など、いくつも持論があって、ことあるごとに「断罪」する人でした。

私も「断罪」され、「ダメ女」のレッテルを貼られました。
「行動」だけでなく、属性などもその批判の的になっていたので、自分はダメな人間だ、としばらく落ち込みました。

しかし、今思うとその人自身、自分に自信がなくて精神的にすごく不安定な人でした。
いや、その人だけでなく、「すぐに白黒つけたがる」人は、基本的に精神不安定な人が多いように思います。

「断罪」する人は、その人のあらゆることを否定し、排除します。
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」みたいに、関係ないことまで全部悪い、みたいな言い方をしてきます。

でも、実際はどんな人でも組織や家庭において、なんらかの役には立っているものです。
危惧すべきは自分の精神の不安定さなのに、他人を咎めてかりそめの安心感を得ようとする、そういう人は自分だけでなく他人まで巻き込んで不幸にします。
問題は、白黒ではなく、そういう思考のほうにあります。

「断罪」はテレビの影響もあるのではないでしょうか。
食中毒事件を起こした飲食店、不正事件を起こした公務員、脱税をした芸能人。
本人も「悪い」と認めているのに、これでもか!というくらい、み〇もんたのようなテレビのコメンテーターは袋叩きにします。
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「白か黒か」
「黒い猫でも、白い猫でも、ネズミを捕るのが良い猫だ」という鄧小平のことばがあります。

黒かろうが、白かろうが、「その場」だけを見て、よい働きをすれば、それで良しとすればいいのではないでしょうか。ネトウヨの話をよく書いていますが、差別意識もそういうところから生まれるのだと思います。自分自身の働きに自信がないから他人の属性を批判するということです。

私自身はネズミをたくさん捕れるかといわれると、そうではありませんが、少なくとも他人に対して白黒つけて断罪し、自分も精神的に不安定である、みたいな人間にはなりたくないな、と思っています。
by hito2653 | 2013-02-17 17:07 | 雑感。