初苫米地本を読んで

さて、ブログで8回にわたって、初めての苫米地本について紹介しました。006.gif
ブログでは、読んだ気になれるくらい、コアなところを網羅的に引用・要約しました。単独でも内容が理解できると思うので、気になったところだけ読んでくださってもいいと思います。
(一番下にリンクをのせておきました。)

鬱や現代のビジネスパーソンンのストレスなどを分かりやすく言及してあって「人の心」というつかみどころのないものを論理的に解説しています。久しぶりに読んだ、中身のある良書でした。066.gif

初めて読んだ本ですが、自分がもともと持っていた考えと共通する部分もありました。
ブリーフシステム(信念)、エフィカシー(自負心)、煩悩 などというキーワードも出てきました。005.gif005.gif

「ブリーフシステム」、というのは大学時代、一般教養で取った心理学の教師が「信念体系」と言っていたものがそれにあたると思います。035.gif

ベトナム戦争が終わったとき、多くのアメリカ兵が精神崩壊状態になったと言います。
それは、「戦争」のなかで兵士が強い信念として持っていた「正義」が終戦とともに、無益なものであると分かった途端、「信念体系」が大きな矛盾を起こしたためです。

本書でも「正義」の旗を振る人間ほど病みやすいと書いていました。048.gif
確固たる「信念体系」をもつがため、「こうあるべき」が実際そうならなかったとき、葛藤が起こるためです。

ただし、正義感を持つな、ということを言っているわけではありません。
「こうあるべき」と具体的に思いすぎるので、そうならなかったときはすべて悪だとか間違いだとか決めつけてしまうことが問題なのです。

本書では記憶を「統合」するとき、「抽象化」せよ、と書いています。
あるべき姿が具体的であるがため、他を排除してしまうのです。
あと、自分が持っている「正義感」が単なる思い込みによる「自我」ではないか、疑問を持つこと。そうすることで、他人に対して寛容になれます。

本書は「鬱」で休職する人のことを「錦の御旗」をもった人と言ったり、鬱の人は好きこのんで鬱になっている、という厳しい、かつするどい指摘をしています。

なので、本書に対して一部の人から反発も出てくるでしょう。
「そうは言っても私はこんなつらい体験をしているんだ」
「私の気持ちなんてわかるはずがない」というふうに。

そういう人は「鬱は『自己責任』だ」と説いている本書を手に取ることはあまりないでしょうね。
先の「正義」についても「自分はつねに正しい」と思っている人は、自らの「正義」を省みて「間違っていたかもしれない」と思う人はそうそうないわけです。

自分で自分の機嫌を取れる人はいい。
しかし、世の中には病んでいる人、怒っている人、自我の強い傲慢な人、たくさんいるわけです。それがため、わざわざ不幸になっているような人を変えるにはどうすればいいか。

その答えは、その人の「心の琴線に触れること」だと思います。
その人の心に寄り添い、感動させるのは並大抵のことではないですが、屁理屈をこねるよりも一番の特効薬だと思います。逆に言うとそれしかないのではないでしょうか。

≪これまでの苫米地本記事リンク≫(図の下)
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「『イヤな気持ち』を消す技術」苫米地英人(フォレスト出版)-独りよがりの「信念」と強い怒り-

「同じ失敗をしないために記憶はある」 -信念(ブリーフシステム)と記憶―

「過去が未来を制約することはない」

―なぜ、知識によって重要度が変わるのか―「煩悩」と「認知科学」

「煩悩」の正体を知る

希薄な人間関係がイライラの原因になる理由―つまらないことが「重要」とされる環境―

うつ病を一瞬にして治す方法① 「自己責任」という考え方が特効薬-

うつ病を一瞬にして治す方法② エフィカシーを高める

記憶との付き合い方  -過去の記憶を娯楽にする―
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by hito2653 | 2013-01-24 22:27 | 雑感。