記憶との付き合い方  -過去の記憶を娯楽にする―

記憶との付き合い方  -過去の記憶を娯楽にする―
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「記憶は統合する能力で決まる」

一般に記憶を問題にするとき、私たちは、それをインプット、つまり入れる側の問題と認識しがちです。そこで入れる側の力を強化する、というノウハウに人気が集まります。
ところが、記憶は、じつ記憶を入れる側の能力の問題ではないのです。

入れる側の能力は誰もがみな思っており、おそらくその能力は、個々人でほとんど差がありません。
では、個人によって記憶力に大きな差が生まれる理由は、どこにあるのでしょうか。
それは記憶を出す能力の差なのです。

いささか専門的な言葉になりますが、出す側の能力のことを統合能力といいます。

統合するというのは、どういうことでしょうか。
記憶を構成する情報は、実はバラバラの状態で側頭葉に記憶されているのです。

脳は、これを引っ張り出すとき、バラバラになっている情報を1つに統合するという作業をします。これが統合能力です。

また、ここ数年、一般の人々の間でも、「記憶はウソをつく」という認識が広がってきました。そのとおりで、私たちは記憶を自分に都合よく、ときには自分にわざわざ都合よく書き換えて、記憶していることも多々あるわけです。

その人にとって記憶とは、そのときに時系列に何が起こった、ということではなく、意味が重要なのです。

「統合能力」の話に戻りますが、
「統合失調症」という病気があります。「統合失調」というと、どことなく統合下手と言う印象を持つでしょうが、統合失調症はむしろその逆で、統合の仕方が上手すぎるのです。

実際、統合失調症の人は「あの人が私を攻撃しようとしているなどと、現実世界として本来統合しないものまで、過去の記憶と統合するのです。

彼らはなぜか、自分が不利になるように統合し、ますます妄想や幻聴の度を強めていきます。統合のしかたはうまいのですが、わざわざ悪いものだけを選んで偏った統合を行い、自分を苦しめていくわけです。

「過去の記憶を娯楽にする方法」
私は、過去の出来事の記憶は、すべて娯楽にすればいいと考えています。

苦しいこと、辛いこと、そういう思い出が心から大切だと思えるようになったとき、私たちはそれらの体験から無条件に自由になることができるわけです。

イヤな記憶を娯楽にするには、エフィカシーを上げる方法を身につけることです。

たとえば、思い出すたびに「自分がばかだった」「許せない」などと思うと、それはエフィカシーを思いっきり下げてしまいます。
そういう癖が身につくと、あらゆる生活シーンでエフィカシーを下げる口癖が出てきてしまいます。

コーチング用語ではこれをセルフトーク、つまり自分に対して語る言葉といいますが、これをエフィカシーが上がるようにやるか、下がるようにやるかで、その人の人生は天と地ほど差が生まれます。

エフィカシーを上げるには、自分や相手を卑下するのではなく、「現在の自分」を肯定づける癖をつけることです。

記憶とのつきあい方の基本は・・
◇「結果論」で過去の出来事を後悔しない
◇わざわざ自分に不利になるように統合しない
◇後悔は無意味と言うことを知る
◇過去の記憶はすべて娯楽にする


これらの方法を身につければ、どんな記憶でも、その人を惑わせたり拘泥させるほどの力を持ちえません。
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by hito2653 | 2013-01-23 23:58 | 読書