■わたし的 見仏記 薬師寺 唐招提寺 @ちょっとお勉強■

今日は美術鑑賞のお勉強として薬師寺、唐招提寺へ行ってきました。
興福寺、東大寺、奈良国立博物館、というコースは何度か行ったことがありますが、これらのある「奈良」駅と、薬師寺・唐招提寺のある「西ノ京」駅は微妙に離れているのですよね。

ちなみに、薬師寺と唐招提寺は目と鼻の先。時代も同じ奈良時代やーん?と思ったのですが・・

・薬師寺=白鳳時代

・唐招提寺=天平末期


と違ごうております。

仏様を仏教美術としてみるならば、美術史の勉強が必要。中国や朝鮮半島の歴史との対比も欠かせません。拡大してご覧になってください。
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奈良、天平の時代の流れを追っていきましょう。
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薬師寺は白鳳時代に天武天皇が皇后である後の持統天皇の病気平癒を願って発願し、建立されたお寺。当時の天皇さんが皇后さんのために、、っていうのは、トンデモない重責を担って国をあげて作ったお寺と言えるかもしれないね。

この薬師寺では「薬師如来像」、その隣にいらっしゃる「日光菩薩、月光菩薩」「聖観音像」がいらっしゃり、いずれも国宝。「薬師如来像」は鋳造の仏様の最高傑作とも言われています。光背は後から作られたそうですが、台座は当時からのものですごく特殊。
台座は四神(中国の霊獣:東⇒青竜 南⇒朱雀 西⇒白虎 北の玄武)を配した唯一の台座とか。古い時代のものなのに、外国的な不思議な感じがします。(高松塚古墳にも四神は見られます。)

日光月光菩薩は腰をくねらせ、非常に格好がいい立ち姿。

ちなみに、「聖」観音の「聖」の字は「千手観音」のように「変化」していない、観音様です。ちなみに、仏様というのは、色々な仏様がいらっしゃるのですが(もっと言うと一切衆生悉有仏性といい、生きとし生けるものはすべて仏になる可能性を有している)
「観音様」は「日本人」の仏様であると言われています。

だって、「螺髪」(天然パーマのような髪型)がないんだもの。インド人ではないよね。
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そして唐招提寺。まず国宝の金堂の均整のとれた美しいたたずまいにハッとし、中にいらっしゃる三体の美しい仏様にさらに心を奪われました。
「盧舎那仏坐像」「十一面千手観音」「薬師如来立像」

特に十一面千手観音様は、非常に大きくて子供のような童顔の御顔立ち、不思議な魅力に取りつかれてしまいました。

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ちなみに、唐招提寺のお額の字は女帝「孝謙天皇」の真筆だそうで。しっかりとした字をされています。
道鏡を寵愛したり、あまりよい印象はもっていなかったのですが、凛とした美しい字です。

奈良時代は仏教で国を治めようとした時代でした。それがため、仏教勢力が強くなりすぎて、平安遷都へと時代は動くわけですが。ただ、国を挙げて信仰で国を治めようとするのはすごいことだと思いました。

奈良の仏様は京都の仏様とはまた違う力強さがあります。

日本の仏教美術の素晴らしいところは、お隣の国のことを悪く言うわけでないですが、仏教を伝来した大陸の方では時代が変わるとすべてがリセットされ、「廃仏」でことごとく打ち砕かれ、素晴らしい仏教美術等がほとんど残っていない。それに対し日本は、色々な時代を経ながらも、それが信仰というよりむしろ芸術作品として次の時代にきちんと受け継がれているところです。

明治維新の頃、確かに「廃仏毀釈」はあったが、たかが知れている。日本人には古くから受け継いできた、美しいものを守っていこうというDNAがあったんでしょうね。

ちなみに当然ながら仏様は写真が禁止だったので、是非google画像検索等でご覧になって、是非足を運んでみてください。外国の方もたくさんおられて感動されていました。日本人なら絶対に行くべきだと思いました。
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