なぜtwitterで炎上するような「悪ふざけ投稿」が後を絶えないのか。
ネットでは「バカッター」と言われているらしいが。
バイトは当然にクビ。コンビニはフランチャイズ契約を解除され、社会的制裁と甚大な被害をこうむっている。
それでも次々とこういった「事件」が起こるのはなぜか。
色々な人のコラムを見たりもして自分なりに分析してみた。
おそらく、こういった「投稿」は以前からあったのだと思う。
それがこうやってテレビのニュースまで取り上げられるようになり、よりクローズアップされたことによって、そしてより「炎上」しやすくなったからなのではないだろうか。
香山リカが「投稿者」側ではなく、「炎上させる」側についてコラムを書いていて、そのコラム自体が「炎上する」という現象が起こっていた。
悪ふざけをする人たちの行為こそが問題であることは間違いない。しかし、精神科医の香山リカさんは、悪ふざけ画像を投稿する人と炎上させる人の心理は同じだと分析する。
「悪ふざけをする人は、自分を認めてもらいたいという願望がすごく強い。炎上させる側も、日常生活では優位に立ててなくて、自分に自信がない。だから、みんなで炎上させて、自分は多数派なんだということを確認したいんです」(香山さん)
確かにこれだけを見ると、炎上するのもわからなくもない。
「悪ふざけ」は明らかに悪いことだし、それを注意する「オトナ」側がたしなめられるのはどうもワケがわからない。
でも、普段から香山本を読んでいる人ならわかると思う。
しつこいようだが、香山リカの「-タトゥーを消したがる女たちへの手厳しいコメント-」をご覧いただきたい。
はっきり言って、他府県のコンビニで冷蔵庫に入られてたところで、それを見る人間は別に実害をこうむるわけではないし、極論いえば見る側にとっては「痛くもかゆくもない」わけだ。
しかし、そういった悪ふざけする人をつるしあげて袋叩きにする、炎上させる側も問題を大きくさせる一因にはなっていると思う。
もちろん、「悪ふざけ」側にも問題はある。
原因は、「失うものに対する想像力の欠如」だと思う。
こうした投稿を「メリット」「デメリット」で考えると、明らかに「デメリット」の方が大きいのに、それを分からずに投稿するわけだ。
例えば私が1,000万円やるから、悪ふざけしている投稿をしてくれ、と言われても、絶対にやらない。
目立ってスターみたいになれる、というメリットが仮にあったとしても、失うものの大きさからすると全く割に合わないからだ。
ましてや人に迷惑をかけている写真となると社会的制裁は金銭的でははかり知れないものがある。
あるコラムでは、このように書いている。
問題の核心は「それが問題だと感じていない」インターネットの利用者層が増えていることなのだ。
「なぜこんなにバカが”増えたんだ”」という批判は、実は当てはまらない。昔からこの手の悪ふざけをする人たちは存在していたが、悪ふざけの"成果"をバラ撒く手段を持っていなかった。ところが、誰もが簡単に使え、しかもネットの介在を意識させない環境が整い、幅広く普及したことで、それらが可視化したのである。
「炎上」するような投稿をする側も炎上させる側もネット社会の象徴といえる現象と言える。
投稿者側も炎上させる側も恐らく「メリット」「デメリット」とかでモノを考えていない。
その場限りの、つまりネット世界だけでの「反応」がほぼすべてになってしまっているのだと思う。
「瞬間主義」がますます加速しているということだ。