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参考にしたい「江戸しぐさ」

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江戸は、武家の町で、一般町民は15%。狭い長屋で肩寄せ合ってつつましく暮らしていました。

そのためには、お互いに助け合い、穏やかに暮らしていく人間関係のルールが必要でした。

そのルールが「江戸しぐさ」と呼ばれ、現代社会にも通じるものとして今見直されているといいます。


「魚屋しぐさ」
魚屋は町を駆けずり回っていた。魚を買ってもらうと、その場でさばいた。しかし、包丁は子供たちの目に入らない場所で使った。危険なものはあえて見せない心配り、これが「魚屋しぐさ」。
「傘かしげ」
長屋の狭い路地で傘をさして歩くときのマナー。路地ですれ違うときは、互いに傘を相手側へは傾けず、その反対側へ傾ける。傘かしげが出来ないような細い道では、互いに傘をすぼめてすれ違う。相手に雨がかからないようにという思いやりの心。
「肩引き」
道を歩いて、人とすれ違うとき左肩を路肩に寄せて歩くこと
「七三の道」
道の、真ん真ん中を歩くのではなく、自分が歩くのは道の3割にして、残りの7割は緊急時などに備え他の人のためにあけておくこと
「うかつあやまり」
たとえば相手に自分の足が踏まれたときに、「すみません、こちらがうかつでした」と自分が謝ることで、その場の雰囲気をよく保つこと。
「稚児しぐさ」
人の迷惑を考えない子供っぽいふるまいを「稚児しぐさ」と言って戒めた。「日本人 礼儀作法のしきたり」の著者・朝倉晴武氏は現代の「稚児しぐさ」の例として、電車内の化粧、歩行中の“歩き食い”、列車内での携帯電話通話をあげる。
「こぶし腰浮かせ」
当時の江戸には、各所に渡し舟があった。船に乗り込むとき、少しでも多くの人が座れるように、両方のこぶしをついて、ちょいと腰を上げて席をつめた。これが「こぶし腰浮かせ」。お互いさまの譲り合い精神。
「時泥棒」
断りなく相手を訪問し、または、約束の時間に遅れるなどで相手の時間を奪うのは重い罪(十両の罪)にあたる
「もったい大事しぐさ」
「もったいない」に通じるもの。 
「年代しぐさ」
年長者に敬意を払い、自分の年齢に合ったようなふるまいをすること。


今日は錦市場に行く途中、大雨でたくさんの傘を持った人とすれ違いました。その際、人を押しのけて、ずかずかと通ろうとするのは、江戸っ子的に言うと「粋でない」

傘をすぼめ、端に寄って静止して相手さんに先にとおってもらうのが江戸しぐさでは正解とされています。
「傘かしげ」って綺麗な言葉ですね。

また、電車などで、我先に空いた席に座ろうとするのも、同じ。
着物の家紋が前より後ろの方が数が多いのは、昔の人は後姿が人様から見て恥ずかしいものではないか、すごく神経を遣ったからだという人もいます。猛然と空いた席に座ろうとする後ろ姿は、粋でない。

たまたま手に取った本で書いてあったので、記録しておきます。