あなたをずっとずっとあいしてる(ポプラ社)
絵本の立ち読みです。
本屋に寄り道した際、なんだか変わったタイトルの絵本だな、と思って手に取りました。
なんで変わったタイトル、って感じるかというと、やっぱり
「あいしてる」っていう言葉は通常は男性から女性に使うものだと考えられるし、絵本にはあまり使われないから、ふしぎな感じがするのかなあ。
そして、絵もなにやら恐竜の絵が描いてあってミスマッチだし、なんとなく手にとって読まずにはいられませんでした。
あとで知ったのですが、この絵本、とても有名な絵本で、大人から子供までたくさんの人に読まれている本なんですね。
ごく簡単にあらすじを書くと、ティラノサウルスの「ハート」はある日心やさしい草食獣のお母さんの子供じゃなくて、らんぼうなティラノサウルスである、ということに気づきます。その後、お母さんのもとを離れ、二度と戻ってくることはありませんでした。
母親はハートがいなくなってたいそう悲しみましたが、
最後にこうつぶやくのです。
「あなたがどこにいても いつまでも あなたをあいしている ずっとずっと あいしている」
なんだか、秋の夜長に胸がキュんとしめつけられるような悲しくて、でも心あったまる気持ちになりました。
「あいしてる」なんて言葉は、親兄弟はおろか、恋人にだっていうひとはほとんどいないかもしれません。でも、「あいしてる」「あいされている」は気付かないだけで自分のごく身近にあるのかもしれません。